学び、創り、挑め。

未来は君たちの手で動き出す

2027年度
沼津高専は新しい学びの形をスタートします

独立行政法人大学改革支援・学位授与機構による「令和7年度大学・高専機能強化支援事業(支援2:高度情報専門人材の確保に向けた機能強化に係る支援)」につきまして、本校の事業「先端分野にも対応した沼津高専高度情報専門人材育成」が採択されました。 

本校の事業は、情報系学修を求める大多数の受験生や保護者、複合的知識に基づく応用力のある人材を求める企業の両ステークホルダーのニーズに応えるため、従来の5学科から1学科(先端理工学科)4学類への改組を行い、学科の枠にとらわれない教育研究体制を構築し、カリキュラムや教育制度を抜本的に改革します。また、情報教育コンテンツと環境の充実を図り、高度情報専門人材並びに情報技術活用人材を育成します(文部科学省へ申請予定)。

※設置計画は予定であり、文部科学省の認可状況により変更となる場合があります。 

2027年度
沼津高専は新しい学びの形をスタートします

この改組は、
未来への約束です。

社会や技術、そして価値観までもが加速度的に変化する今、私たちは、未来を生きる学生たちのために、「学びのかたち」そのものを見直す決断をしました。

この学科改組は、制度を変えるだけのものではありません。
それは、学生一人ひとりが「こんな未来を創りたい」と願い、その思いを情報技術と専門性を融合した実践的な学びで実現していくための新たな挑戦です。

AI、データサイエンス、IoT、ロボット、サイバーセキュリティといった社会の中核を担う分野を横断し、“考える力”と“つなぐ力”を備えた高度情報人材の育成を目指します。

さらに、教職員が専門を越えて支え合う新たな教育体制、地域や産業界と共にリアルな課題に挑むプロジェクト型学習を通して、未来社会とつながる実践力を育てていきます。

すべての人の学びと挑戦に、確かな未来を。
この改組は、次の時代を生きるすべての人への「未来への約束」です。

横断する学びが、専門を深くする。分野をこえて、未来をつなぐ“共通教育”

すべての沼津高専生が学ぶ、特色ある教育

POINT

知を深め、視野を広げ、
未来を描く。

沼津高専では、すべての学生が専門教育に進む前に「理工学基礎」を学びます。物理・化学・数学といった基盤科目に加え、論理的な考え方や科学的手法の基本を身につけ、どの専門分野にも応用できる確かな土台を築きます。

さらに、英語・社会との接点を学ぶリベラルアーツ的素養も育成し、未来に向けた視野を広げます。

POINT

境界を越え、知をつなぎ、
未来を創る。

全学生が「情報処理基礎」および「情報処理応用」を学び、プログラミング、アルゴリズム、ネットワーク、データベースといったITの基本技術を習得します。

その上で、AI・数理・データサイエンス教育に接続し、統計分析、モデリングなど、現代社会を支える“情報活用力”を全員が自らの手で身につけていきます。

POINT

社会の問いに、
かたちで応える。

沼津高専では、これまでも地域社会を舞台にした実践的なPBL(Project-Based Learning)を全学的に展開してきました。先端理工学科においても、学生たちは企業や自治体と連携しながら、地域・社会の多様な課題に向き合い、課題発見から解決提案までのプロセスを仲間とともに歩みます。

「現場に学ぶ」「人と関わる」経験が、机上の知識を社会で活きる力へと変えていきます

モノづくりからコトづくりへ

社会の問いに、かたちで応える。

地域志向型・学類横断PBLプログラム

現代の社会課題は、単なる技術力だけでは解決できません。異なる分野を横断し、アイデアを形にし、社会とつなげる力が求められています。「技術 × 社会」「技術 × 創造性」を追求し、未来を創るための新しい学びを提供します。

本授業は、学生が学類横断的に協力して地域課題と向き合い、問題解決に取り組む地域志向型PBL科目です。地域社会の多様なニーズに対応し、地域の発展に寄与する人材の育成を目指します。「ロボット/モビリティと共に創る社会」、「スマートヘルスケア(健康長寿・IoMT)」、「フードサイエンス(地域資源活用)」、「生態系に基づく防災減災」、「STEAM教育」の5つの領域に焦点を当て、実際の地域課題を解決するためのプロジェクトに取り組みます。

あなたの未来に、一番近い学類がここにある。

5学科から1学科4学類へ

数理
情報
工学類

情報と数理で社会のしくみを創る。未来を動かす知と技を磨く、情報の専門家へ。

機械
システム
工学類

機械と知能で未来を動かす。創造と制御に挑む、スマート機械エンジニアへ。

電気電子
システム
工学類

電気・通信・IoTで社会インフラを支える。未来のつながりを設計するエンジニアへ。

化学
生命
工学類

化学とバイオのチカラで、健康と地球の未来に貢献するサステナブル技術者へ。

数理情報工学類

論理と思考で、情報社会を読み解き、創造する。

数理モデルやアルゴリズム、プログラミングを駆使して、複雑な現実世界を解きほぐし、新たな価値を生み出す力を育成。
AI・データサイエンス・シミュレーション・最適化など、情報社会をリードする技術者を目指します。

情報システム工学コース

動かす、つなぐ、つくる。社会を支える“情報技術”のエンジニアへ。
このコースでは、実社会に直結する技術を中心に学びます。

数理情報科学コース

考える、解き明かす、拓いていく。数理の力で未来の知を切り開く。
このコースでは、数理的な視点から情報の本質に迫る学びが中心です。

機械システム工学類

「つくる力」と「動かす知恵」で、未来の社会基盤を支える。

機械の構造・設計・制御からロボティクス・メカトロニクスまで、ものづくりの中核技術を系統的に学びます。持続可能な社会に貢献する製品・システムの設計者・実装者として、産業の根幹を担う技術者を育成します。

電気電子システム工学類

“つながる・動く・感じる”を支える、インフラ技術者へ。

電気エネルギー、電子回路、制御、通信、センサ技術など、ハードウェアとソフトウェアを横断的に学習。社会インフラ、スマート機器、先端技術の“核”を担い、次代の電気電子システムを支える人材を育てます。

化学生命工学類

物質と生命の本質に迫り、豊かで持続可能な未来を築く。

化学反応・分子設計・生体機構などを基盤に、環境調和型材料、バイオ技術、医薬・食品開発など多様な分野に展開。
“いのち”と“くらし”の領域で、科学技術と社会課題をつなぐ次世代エンジニアを育成します。

学科改組に関するQ&A

教育内容・学びの特徴について

学科改組の目的は何ですか?

社会や産業の変化に対応し、より実践的・横断的な技術者教育を行うためです。従来の専門分野に加え、AI・数理・情報・データサイエンスや地域課題解決型PBLといった新しい学びを全学生に提供し、多様な進路に対応できる人材を育てることを目指しています。

自分の所属学類以外の科目も学べますか?

はい、学べます。一部の授業では他学類の学生とともに学ぶ「共通科目」や「横断型PBL」などが導入されています。また、選択科目や課外活動、地域プロジェクト等を通じて、異なる分野の学生と協働する機会が数多く用意されています。従来の5学科体制と比較して、他の学類の授業を受けやすくなっています。

電子制御工学科と制御情報工学科が合併したのですか?

制度上は、従来の「電子制御工学科」と「制御情報工学科」は統合され、「数理情報工学類」として新たな学類に再編されました。しかし、これは単なる合併ではありません。両学科が取り組んできた融合的・複合的な教育(制御・情報・AI・デザイン思考・社会実装など)の実績を、学類という枠組みを通して全学的に展開することが目的です。

情報システム工学コースと数理情報科学コースの違いは何ですか?

共通の基礎を学んだうえで、目指す未来と学ぶ専門が少し異なります。
■ 情報システム工学コース
実社会で使われるシステムやアプリ、ロボットなどを実際に動かす技術に重点があります。
例)通信工学、仮想現実工学、UI・UXデザイン、組込みシステム、エッジシステム演習など

■ 数理情報科学コースは
情報のしくみや本質を数学的に理解・探究する力を伸ばします。将来のAIや量子技術の研究開発にもつながる学びです。
例)情報代数、形式言語理論、暗号理論、量子力学、量子計算機基礎など

1学科制になることで、これまでの5学科それぞれの専門性はどうなるのでしょうか?

再編により学科の枠はなくなりますが、これまでの5学科の専門性は、学類・コースとしてしっかりと引き継がれています。
たとえば、情報系・機械系・電気電子系・化学生物系といった専門領域ごとの学びは、これまで以上に深く学べるようになっています。
さらに、他分野とのつながりを意識したカリキュラム設計により、従来の枠を越えた「応用力」や「実装力」も身につけられるよう進化しています。

学科と学類はどう違うのでしょうか?

学科は「大きな学びの集まり」、学類は「その中にある専門のグループ」です。これまでの5学科制では、分野ごとに完全に分かれていました。でも、新しくなる「1学科4学類」では、1つの学科の中に、4つの専門的な学びのグループ(学類)があります。この形にすることで、専門の学びを深めながら、ほかの分野ともつながる力が身につき、チームで取り組む授業やプロジェクトで、分野をこえた発見ができます。

入試について

受験するときに学類を選択するのですか?

はい。出願時に「先端理工学科」の中にある4つの学類から1つを、数理情報工学類を志望する方は2コースから1つを選択して受験・入学する形になります。1年次は全学類共通科目を学びますが、学年が進むにつれて学類ごとに専門性に応じた教育課程が用意されています。

R8年1・2月に実施される入試はこれまでの5学科体制でしょうか?

はい、その通りです。
学科改組に伴う先端理工学科の学生募集は、R9年4月入学者を対象に行う入試(R9年1・2月に実施)から適用されます。学科改組に伴う特色ある授業の一部は前倒しで導入予定ですので、今年度受験する皆さんも入学後に受講可能にする予定です。

※ 学科改組に関する計画については予定であり、文部科学省の認可状況により変更となる場合があります。

学科改組に関するお問い合わせ

教育内容・学びの特徴
入試・制度等について

※ お問い合わせは、後日Q&Aにてお答えいたします。
お問合わせ前に、Q&Aをご一読ください。  

取材等について

総務課総務係
学科改組準備室
soumu@numazu-ct.ac.jp